地理空間情報の視覚化手法に関する研究
GIS時代の統計データの視覚化手法として,地図を変形してデータを表現する カルトグラム に着目し,それらの作成法の研究を行ってきました.このカルトグラムには大きく分けて,地図上の距離でデータを表す 距離カルトグラム と, 地図上の面積でデータを表す 面積カルトグラム の2種類に分類することができます.これら2種類のカルトグラムについて,アルゴリズムが数学的に明快に記述でき,簡潔な操作でかつ短時間の計算で作成が可能な手法を提案しています. → カルトグラムの詳細情報へ
時空間krigingによる地価変動分析およびその視覚化
近年,市場原理によって土地の高度・有効利用を促進する施策の一環として,不動産市場の透明性の向上,特に地価に関する情報のさらなる整備と公開の必要性が叫ばれています.我が国では,この「地価に関する 情報の整備と公開」の役割をこれまで国土交通省による公示地価が担ってきました.もちろん,公示地価は鑑定価格であるため,市場取引価格との乖離が指摘されてきたことは周知の通りです.そこで,国土交通省は平成15年,ついに一定の制限のもとに取引価格を公開する方針を決定しています.
しかし,地価情報には,必然的な限界が存在します.取引事例は地域的,空間的に偏在し,市場参加者が関心をもつ土地の価格や動向の情報を必ずしも提供しません.また,鑑定価格の場合においても,全ての土地を鑑定することは不可能であるため,費用や各種事情により限界があります.
従って,市場参加者が関心をもつ土地の価格や動向を知るためには,否応無しに時空間的な予測というプロセスが必要になります.そこで,この「時空間的な予測」を統計学的に厳密に行う時空間(Spatio-Temporal) Krigingと呼ばれる方法論に着目し,種々の検討を行ないました. → 地価の時空間クリギングの詳細情報へ